歯周病治療の進め方
歯を失う1番の原因 歯周病
歯周病とは、歯周組織が炎症を起こして、破壊されていく病気。特に原因となるものは、歯垢にあるので、歯の磨き方が悪い人は歯周病になりやすいといえる。なかでも甘いものを食べると歯垢がつきやすいので、注意が必要です。噛み合わせが悪い人は、歯に与える力に傾よりを生じて負担がかかるため、歯周病の進行を早めます。また、歯ぎしりや、噛み締める癖がある人も同様です。身体の抵抗力が落ちている人は、細菌と戦う力が弱まるために歯周病が悪化することも。同様の理由で、糖尿病の人は、歯周病にかかりやすく、症状が悪化しやすいといわれている。
喫煙者も歯周病になりやすいといわれていて、また、女性ホルモンバランスで起こる妊娠性歯肉炎もあるので妊娠中の人は注意しましょう!
歯周病菌が引き起こす感染症は親や恋人など口からうつる感染症で、歯肉炎と歯周炎を総称して歯周病と呼ばれていますが、歯周病にもいろいろな種類があり、慢性辺縁性歯周炎が一般的です。口のなかには約350種、最低でも500億もの細菌が棲んでいるといわれ、その中に歯周病菌が含まれているのです。この歯周病菌が歯周ポケット内や歯垢に棲みついて、歯周組織に炎症を起こさせ、歯を支えている骨を溶かしていきます。炎症が起きれば痛いだろうと思いがちですが、普段は身体に抵抗力があるため、ほとんど自覚症状がありません。しかし、症状は密かに進行しているのです。
チェックシート
こんな自覚症状が1つでもあったら歯周病のイエローサイン!
心当たりがある項目に□チェックを入れましょう。
□最近、歯科検診を受けていない
□歯垢や歯石がたまっている
□歯が長く伸びたような気がする
□食べ物が歯にはさまる
□歯を磨くと出血する
□口臭がする(他の人にかいでもらう)
□最近あまり硬いものが食べられない
□歯茎がむず痒いときがある
□歯茎が腫れて痛い
□ものを噛むと歯がぐらつく感じがする
診断結果
1,2個 歯周病のイエローサイン 歯磨きなどの生活習慣で歯周病 防。引き続きデンタルケアに励みましょう。 3つ以上 かなり危険! 特に、チェックマークが下部分に多い場合は重症の恐れが。今日から生活習慣を改善するとともに、すみやかに歯科医院で適切なアドバイスや治療を受けましょう。
アドバイス
該当する項目が少なくても、歯周病は静かに進行していきます。 定期的に歯科検診を受け、レントゲンを撮って歯周病チェックをしてもらいましょう。
歯周ポケットが6~8mmに。食べたり、指で触ったりすると歯がぐらつく。歯が開いて隙間が目立つ。通常はほぼ覆っている歯槽骨が溶けて下がり、支えがなくなった状態。 | 歯周ポケットの深さが4~6mmにまで達する。歯茎が下がり、歯周ポケット内には縁下歯石がたまる。歯肉が黒く見えるようになり、歯の動揺(ぐらつき)が始まる。 | 歯肉炎のまま放っておくと炎症が進行し、歯と歯肉の接着面が剥離して3~4mmの真性ポケットとなっている。縁上歯石が多い状態。歯肉の炎症が歯槽骨縁におよんでいる。 |
あなたの歯周病治療の進め方
歯周病は、歯周病原菌の感染によって起こります。歯周病原菌となる特異な細菌が、歯周ポケットのなかで異常増殖すると歯肉がはれ、歯槽骨の破壊を起こさせるのです。
歯周病には4つのランクがあり、それぞれの症状により治療法も異なります。
歯と歯肉の問から入った細菌(歯垢、歯石)が歯肉に炎症をひきおこす。 歯肉は赤く腫れ、出血し易くなる。 |
|
歯周病は、歯周病原菌の感染によって起こります。歯周病原菌となる特異な細菌が、歯周ポケットのなかで異常増殖すると歯肉がはれ、歯槽骨の破壊を起こさせるのです。 | |
細菌が歯と歯肉の境目からわり込み、歯と歯肉を離れさせる。(歯周ポケット) | |
歯と歯肉の境目に付着した細菌が、歯の根の面に沿って根の先へ侵入し、繁殖して臭いを発する。(口臭) さらに、歯肉の中にある歯槽骨を溶かしてしまう。 ポケットからは、常時、血やうみがにじみ出ている。 |
|
歯肉はやせて下がり、歯槽骨はほとんど吸収されてなくなるので、歯槽骨がむき出しになる。 ついにはグラブラと動揺し抜け落ちてしまう。 |
治療のプロセス
ルートプレーニングによる治療法
キュレットを用いて、歯根面の歯垢、歯石、 壊死セメントを除去してなめらかにする。