フッ素歯磨き1年間で初期虫歯87.5%改善

ライオンと大阪歯科大 画像診断装置で確認

ライオンと大阪歯科大学は24日、初期虫歯がある人がフッ素入り歯磨き剤を1年間使用すると、87.5%の人で改善効果がみられたと発表した。虫歯によってカルシウムなどが溶け始めている内部の「脱灰」部分を画像解析する独自のシステムを使用することで、外観では分かりにくい初期虫歯を客観的に診断し、臨床現場での効果を実証した。
虫歯の初期段階では、歯内部でカルシウムなどのミネラルが溶けだし軽石状になった脱灰という状態になる。こうした状態にフッ素を作用させると内部にミネラルが再び石灰化し、初期虫歯が改善されることが人工的な虫歯モデルで明らかになっている。ただ臨床現場ではレントゲン法による検出が難しく、歯科医師の視覚診断に頼っているのが現状という。
ライオンと大阪歯科大学口衛生学講座の神原正樹教授らは、初期虫歯の状態を画像で診断できるシステムを共同開発。同システムは歯に青色光を照射した際、正常な歯と脱灰部分の歯から発生する蛍光の違いを利用して脱灰の程度を判定する。
口腔内に初期虫歯がある67人を対象に、1日2回、フッ素入り歯磨き剤0.5~1グラムを1年間使用してもらい、同システムで測定した。その結果、全体の87.5%で初期虫歯の改善がみられた。また、疾患部位で脱灰量を側定したところ、改善率は平均31.7%だった。





日刊工業新聞 2003年9月25日 朝刊 4面より


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