痴ほう防止は歯磨きで!!

東北大が全国調査へ

食後5-10分 脳を刺激 肺炎にも効果『医療費減に』

東北大大学院医学研究科の佐々木英忠教授(老年・呼吸器病態学)らのグループは近く、歯磨きが高齢者の痴ほうの進行を抑える効果について全国的な調査を始める。研究グループは高齢者にとって難敵である肺炎にも歯磨きが感染予防効果を発揮することを突き止めており、老化の総合的な予防策に役立てる。
佐々木教授によると、歯磨きによる脳への刺激によって頚部(けいぶ)知覚神経節で、神経伝達物質「サブスタンスP」が合成されるという。この物質は、物をのみ込む「嚥下(えんげ)反射」と、だ液に混じった雑菌が気管に入ったときに吐き出す「せき反射」を正常にする働きがある。
佐々木教授は十年前、「サブスタンスP」の働きに注目。全国十カ所の要介護老人のいる施設で六百人を対象にした調査を二年間実施した。
その結果、食後に歯ブラシで五~十分間磨いた高齢者の場合、サブスタンスPの効力で、肺炎発生率は40%も減少した。
また、歯磨きをしない高齢者は、せき反射機能の低下などで、一度肺炎になると80%が死亡したのに対し、歯磨きをした方は死亡率を半分に減らすことができた。
両者には肺炎だけでなく、痴ほうにも違いが見られたため、今年夏から全国の要介護老人施設でサンプル調査を行うことにした。
要介護老人の多くは、歯磨きの習慣をやめているとされる。軽度の痴ほう症の三百人に毎食後のケアを依頼し、ケアをしない三百人との痴ほう症の進み具合や程度を比較する。
来年夏には調査結果をまとめる予定。佐々木教授は「他の体の部位と比べて、歯は最も老化が早く、健康の指標とされる。歯を刺激して病気や痴ほうにかかりにくくなれば、介護の負担軽減や医療費抑制にもつながる」と話している。





東京新聞 2003年07月19日 朝刊 29面より


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